喜多川歌麿女絵草紙 ― 2025-08-14

本を読んだ。
★喜多川歌麿女絵草紙 (文春文庫)
著者:藤沢周平
何気なく選んだ文庫本。
予想外に良かったー、
さすが藤沢周平。
哥麿は江戸の謎の絵師の一人。
多彩な絵師、戦略的な絵師。
浮世絵絵師は、時にエロ絵師みたいなイメージさえがつきまとうが
藤沢周平によって僕の喜多川哥麿観が完全に変わった。
物悲しい心境の哥麿像が描かれる。
まさに
沁みるなぁ
特に、女弟子千代との関係が、情感深く描かれ、秀悦。
しっとり。
謎の絵師写楽や馬琴なども登場し、
江戸の浮世絵世界へ一瞬にワープ。
カラヴァッジョ~天才画家の光と影~ ― 2025-08-14

★カラヴァッジョ~天才画家の光と影~
監督:アンジェロ・ロンゴーニ
キャスト:アレッシオ・ボーニ、エレナ・ソフィア・リッチ、他
2007/イタリア
カラヴァッジョの凄さを知ってるか。
絵の素晴らしさはもちろんだが、
彼の生き様が凄まじい。
彼の人生そのものが「バロック」である。
2007年にイタリアで放送された全2話のテレビシリーズを、
一本にまとめて2010年に日本で劇場公開。
ですから、ちょっと物語展開の繋ぎが不鮮明です。
でも、ボクのようなファンはたまりません。
画家を扱ったものの中では、
出色の出来ではないかと思っているくらいです。
ローマは昔も今も、
《浮浪者と売春婦》の街のようで、
思わず苦笑です。
「富の集中するところ、芸術と悪が栄える」
ボルゲーゼ卿の登場は、ちょっと嬉しかったですね。
以前、「ボルゲーゼ美術館展」で観たカラヴァッジョ が鮮明に浮かんできました。
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