島はぼくらと2025-08-09




本を読んだ。

島はぼくらと
著者:辻村 深月
出版社: 講談社

辻村さんの書き下ろし小説。
彼女、直木賞作家、
ライトな感覚でいまや人気女性作家の一人になった。

母と祖母の女三代で暮らす、伸びやかな少女、朱里。
美人で気が強く、どこか醒めた網元の一人娘、衣花。
父のロハスに巻き込まれ、東京から連れてこられた源樹。
熱心な演劇部員なのに、思うように練習に出られない新。
(登場人物4人の紹介文はAmazonより)
4人の物語のようで、実は島に住む様々な人たちが登場する。
高校生青春物とは早計には言い切れない、辻村さんの想いが綴られているのだ。

島の子ども達は、中学までは地元の学校で過ごすが、高校はフェリーで本土の高校へ通う。
多くの子ども達は、島で育ちながらも、いずれは進学就職で島を離れる。
親はそのことを解りながら、《いずれは島を離れる子ども》を覚悟しながら子育てをする。
《故郷を巣立つ》ことの想い、
《故郷に留まる》ことの想い。
島の共同体社会の現実と未来を重ねながら、いろんな人の想いがいっぱい詰まった作品。
ちょっとうまくでき過ぎの物語ではあるが、
読書途中、そして読後に爽快感が残り心地よかった。
ひょっとしたら、
《これはとてもいい作品なのではないか》



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